宮本輝 血脈の火 流転の海 第三部
読了いたしました。
つじどー...。泣き。
なんか作中で、美津子(でしたっけ)が「わたしは一生あの人のなくなった奥さんや子どもさんにかなわんようなきがすんねん」と言って辻堂との縁談を断ってしまったというのが信じられなかったりします。私だったら、一生「お前のことは4番目に好きや」と言われるはめになっても、辻堂君と結婚するな。というかそのくらいのほうが私にはちょうどいいかもしれない。自分以外に死ぬほど大切な人がたくさんいる人のほうが素敵じゃないかと思うんですけどね。どうなんでしょうね。彼には本当に幸せになってもらいたいなあと思います。(そして変な話ですが「私だったら幸せにしてあげられるのに」みたいにも思うんです)
亜矢子と獣になる辻堂もまたよし。
でもしかし、読めば読むほど、辻堂君はいつか熊吾のことを痛烈に裏切るのではないかという懸念に胸が苦しくなります。それも決定的なむごいことをするんじゃないかと。なぜかそう思ってしまいます。
さて、ネットでちょっとこの作品のことを検索してみたところ、うちの母はもう完結していると言っているのですが、どうやらまだ続くようですね。5部が終わってようやっと伸仁12歳らしい。熊吾が死ぬのまでにまだ10年くらいありますね。
wikipediaで宮本輝の本名が正仁であることを知り戦慄したり、愛媛暮らしも大阪、富山に行ったのも全部宮本輝自身に起こったことらしいし、(ということは父の愛媛弁も本当のことということになりますね)「あ、これ泥の河」とか「あこれは螢川」とか、思っていた以上に宮本輝の自伝的小説のようです。
『泥の河』をもう一度読みたいなあと思っています。文庫がうちにあったようななかったような。米びつの中に手を突っ込んで「暖かい」と言う少女と「冷たい」という少年、位しか覚えていないのですが、何かすごく静かな心持になったのは覚えています。
ついでに、宮本輝の小説は多分『青が散る』が初めてだったのではないかと思います。内容はあまり覚えていないのですが、「俺はボールの影の部分を見て打つ、そうすることしかできない人間なんや」というようなせりふが印象深く、何か共感したように思います。 作品リストを見ると、自分が思っている以上にたくさん読んでいるようです。草原の椅子までというと2/3は読んでいますね。
