ジャック・ロンドン 野性の呼び声
彼等のいのちは、二分の一はおろか四分の一にも消え細っていた。どのイヌも骨の入った皮袋にすぎず、その中で、いのちのほのおだけが、かすかにまたたいていた。そりが止められると、イヌたちは引き革につながれたまま死んだように倒れてしまい、そのいのちの火はかすかになり、消えてしまいそうだった。そして棍棒なり鞭なりが彼等に振りおろされると、そのいのちの火はまた弱々しく燃え上がり、ふらふらと立ち上がって、よろめきながら歩き出した。(P89)
|
skip to main |
skip to sidebar
読書日記 その他 2009-04-30ジャック・ロンドン 野性の呼び声彼等のいのちは、二分の一はおろか四分の一にも消え細っていた。どのイヌも骨の入った皮袋にすぎず、その中で、いのちのほのおだけが、かすかにまたたいていた。そりが止められると、イヌたちは引き革につながれたまま死んだように倒れてしまい、そのいのちの火はかすかになり、消えてしまいそうだった。そして棍棒なり鞭なりが彼等に振りおろされると、そのいのちの火はまた弱々しく燃え上がり、ふらふらと立ち上がって、よろめきながら歩き出した。(P89) 投稿者 towa | |
2009-04-21宮本輝 螢川・泥の河停電で付近一帯の灯りが消えた。蝋燭の火が拡がるまでの短い時間の、ひきずり込まれていくような暗黒の中で、信雄はふと死んだ馬車の男を思い出した。彼は手探りで父を捜した。晋平のすったマッチの火が、闇の中で蝶のように舞った。(宮本輝『螢川・泥の河』新潮文庫P23) 2009-04-19宮本輝 天の夜曲 流転の海 第四部 読了いたしました。母の話によると第五部は図書館においてなくて、予約もしていないんだそうだ。母より先に読んでしまったもので、このシリーズもしばし休憩となりそうです。 2009-04-15宮本輝 血脈の火 流転の海 第三部 読了いたしました。 2009-04-12宮本輝 血脈の火 流転の海 第三部父なるものへの処し方を知らないことが、麻衣子を女として頑迷にさせている。甘え方を知らず、許し方を知らず、怒り方を知らず、くつろぎ方を知らない。(P186) 2009-04-08 最近なんとなくよく唱える文句。 投稿者 towa | |
2009-04-05宮本輝 地の星 流転の海 第二部「(略)なんぼ戦争やっちゅうても、これが人間のすることやろかと思うようなことをやりよるのは、たいてい、いなか者の百姓出身の兵隊じゃ。若い女を犯して殺すのも、年寄りや子供の首をはねるのも、たいてい、いなか者の百姓出身の兵隊じゃ。なんでですかのお。なんで、いなか者の百姓が兵隊に徴られると、あんなえげつない残酷なことを平気でやるようになるんじゃろ……」 2009-04-04宮本輝 流転の海 第一部 宮本輝という人は、おそらくトルーマン・カポーティー型の人間なのではないでしょうか。よそにあるどこかから物語をつむぎだすのではなく、自らの体験の中からしか小説を書くことができない人間。カポーティーの翻訳の解説で、村上春樹はそのように書いていました。
登録:
コメント (Atom)
|