2008-04-14

カラ兄弟

 気がついたらもう「プロエコントラ」の章に突入してました。

 ちょっと戻って 第六 小屋における『破裂』

 たまたまこのあいだ(といっても大分前)『アンジェラの灰』という映画を見ました。アイルランドにおける極貧生活をみっちりと描き出した映画で、話自体は私はあまり感心しなかったんですが、資料としては面白かったです。カラ兄弟とは時代が全然違いますがね。雰囲気的には似たとこがあるのではないでしょうか。
 映画のほうの話ですが、お金がなくて食べ物が買えないというのももちろん悲惨ですが、石炭が買えないというのも悲惨なんですね。アイルランドの気候は冬がじめじめしているので、火を焚いて空気を暖めかつ乾燥させないと、伝染病にかかる、そうすると子どもとか弱い存在は生き抜けない、という。その現実。

 さて、ここではロシアにおけるおそらく底辺クラスの暮らしぶりが書かれます。(ソフィヤ・マルメラードワの家には負けるでしょうが)村上春樹が「かえるくん、東京を救う」で、フョードル・ドストエフスキーは神に見捨てられた人々をこのうえなく優しく描き出しました。とかいていますが。まさしく神に見捨てられた人々。
 もう少しあとに、イワンの大審問官の序言の中に彼らの中でも、永劫浮きみ出ることが出来ないほどこの池(地獄の火の池)の底ふかく沈んでしまったものは、『神様にも忘れられる』こととなるのだが、実に深刻な力強い表現じゃないか。というふうに言われています。

 第五篇 Pro et Contra
 第一 誓い
 ねえ、アレクセイさん、あたし達の考えの中に、(略)あの不仕合せな人を見下げたようなところはないかしら……だって、あの人の心をまるで高い所から見おろすような工合にして、いろいろ解剖したじゃなくって?

 わかっているのは、僕もカラマーゾフだ、ということばかりです
 ところが、僕は神を信じてないかもしれないんですよ。

 突然イワンが嫌いだというリーザ。もう少し前では(カチェリーナが)イワンを愛してるというアリョーシャの言葉に「誰のこと、それは誰のことなの?」と過剰に反応してるし。

 第三 兄弟の接近
 「つまり、兄さんもやはりほかの二十四くらいの青年と同じような青年だ、ということなんです。(後略)」


 抜粋ばかりですみません。メモということで。