2009-06-20

村上春樹 アフターダーク

 ふと『アフターダーク』を読みたくなったので読んでいます。あのテレビの中に閉じ込められていた男って誰なんだっけと思って。

 暴力というものを考えるとき、なんとなく私は自分が被害者になることについて考えます。けれど本当に考えなくてはならないのは、人は暴力をふるう立場につくことがある、ということなのかも知れません。
 春樹さんも昔は被害者側のことを描かれる事が多かったように思いますが、最近は意図的に加害側のことを書いておられるようです。(いや、昔からかいてるか。「沈黙」の主人公とか。あと、人を本当に傷つけるのは、暴力を受けた記憶より暴力を振るってしまったという事実にだとも言われていました。これは当時も今も私にはずいぶん深く響きます)
 中国人娼婦に理不尽な暴力を向ける白川、彼はなんというかごく普通の男の人です。むしろ普通の人より意識的に生きている、私にとっては感情移入しやすいキャラクターになっていると思います。

 最近またあまりニュースをみない生活に戻ったので、あの事件がその後どうなったのかしりませんが、母と息子が殺されたあの事件、どうなりましたかね。報道をきくのも恐ろしくて避けていたんですが、犯人は分かったんでしょうか?

 阪本順治の『闇の子供たち』のレビューが増えていたので読んでいたんですが、性犯罪や搾取はもっと身近で起こっているはずだ、と仰られている方がいて、(多分夫婦とか家庭の中で起こっていることを指しているのだと思います。誘拐監禁だけが問題なのではないと)また阪本さんと春樹さんが交錯したなあと。

 ところでみなさま『1Q84』は手に入りましたか?私は大人しく増版を待っています。初版にそんなにこだわるほうじゃないんですが、カフカからずっと初版で手に入れていたので少しくやしいです。 ついでにジョージ・オーウェルの1984も読んでみたいですね。